第2章 水平安定板に関するセクション1401 Helicopter Horizontal Stabilizer Section
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1401,0 | Horizontal Stabilizer Surface Area (sq. ft.) |
Default Value | 9.65 |
実際の Bell 206B の水平安定板の面積は 9.6 sq. feet です。標準値はほぼ実機と一致します。 |
1401,8 | Horizontal Stabilizer Span (ft.) |
Default Value | 4.29 |
Bell
社が公開しているスペックシートによれば、水平安定板全幅は
6.4 フィートとなっています。MS 標準値はおそらく tail
boom
を含まない値をモデリングしているものと思われます。 セクション1400オフセット8と同じ効果があります。すなわち、0にすれば機首上げで左向きのロールとなります。ちょうど水平安定板を取り除いた(全幅0)のと同じ効果です。ヘリコプターに関するセクションのうち、操舵面の寸法を定義している変数を0にすると、たいていの場合で同じような飛行特性になるようです。 |
1401,16 | Horizontal Stabilizer Angle of Incidence |
Default Value | 0.0 |
このセクションを9、15、-15、900と変更してみましたが体感できる変化はありませんでした。実際に使われているんでしょうか? |
1401,24 | Horizontal Stabilizer Position Fore/Aft (in.) |
Default Value | 146.2 |
実機の水平安定板はメインローターシャフトから12.6フィート(151.2インチ)です。この数値を946.2に変更してみたところ強い機首上げ状態となり、コントロール不可能になりました。-146.2にすると水平巡航時に機首下げになります。 |
1401,32 | Unknown |
Default Value | 1.0 |
不明な変数です。1000から-1000まで数値を変えてみましたが飛行特性、計器に表れる数値ともに体感できるような変化はおきませんでした。 |
1401,40 | Horizontal Stabilizer Lift Coefficient |
Default Value | 0.35 |
正の数値にすると巡航時に機首下げ(尾翼に下向きの揚力が発生)となり、負の数値では逆に機種上げ(尾翼に上向きの揚力が発生)となります。 |
1401,48 | Horizontal Stabilizer Surface Drag Coefficient |
Default Value | 0.004 |
1.004にすると非常に強い機種上げとなりますが、コントロールは可能です。水平飛行時、VSI一定では速度が15~20kts増加し、巡航時に機首が水平になる傾向にありました。-1.004に設定するとまったく逆の効果となり、機首下げ、水平飛行時に15~20kts速度が減少しました。巡航時には機首下げとなります。ホバリングには影響を及ぼさないようです(少なくとも私の操縦による不安定極まりないホバリングでは影響が見られてません)。 |
1401,56 | Horizontal Stabilizer Efficiency |
Default Value | 0.75 |
この数値を75に設定したところ、約90ktsの巡航で上下の激しい機首ゆれをおこし、スピン状態に陥りました。コントロールによりいったんは安定化でき、ホバリング状態となりましが、75kts巡航でも同様の現象が起きました。 0に設定した場合でもクラッシュしたりはしませんでしたが、ピッチ方向にドリフトする傾向にありました。 |